旅のライブ情報誌 「Please(プリーズ)」6月号
8/32

667810914532 住宅街の中に広がる樹齢600年の鎮守の森。映画『六月燈の三姉妹』のロケ地にもなった「一之宮神社」は天智天皇の時代に創建。江戸時代初めまで歴代島津家当主が正月に参詣したという由緒ある社である。六月灯は7月9日。地区の子どもたちの描いた灯籠が彩る境内には演舞台も登場し、村祭りの気分が漂う。「ここは産土神です」と語る坂上和泉宮司をはじめ、ほのぼのとした地元愛が訪れる者を和ませるのである。 そんな六月灯に幼いころ通ったという、近くで「郡元温泉」を営む小平田チエ子さん。今は父親の後を継いで番台を守りながら「この湯が使えて幸せ」と喜ぶ常連客を迎える。ゆったりと流れる時間。懐かしいものを見つけたような心地にさせる空間である。 一方、ビルが並ぶ一角、「荒田八幡宮」の六月灯は7月24日・25日に開催。当初は1日だったが、バブルのころ、祭りを盛り上げようという氏子さんたちの粋な計らいで2日間に延長。24日には霧島九面太鼓が奉納される。  「地域の力がなければできないお祭りです」と宮司の川上佳代さん。連綿と各地で続く六月灯の理由もそこにあるのだろう。参拝後は午前2時まで営業している近所の「温泉錦湯」へ。館内には町内の人たちの交流写真が飾られ、さながらコミュニティーホールのよう。 六月灯に触れて、銭湯を楽しんで。少しだけ鹿児島の人に近づけた気がした。こおりもとうぶすながみさかのうえこひらた■超音波の「浮き風呂」もある「郡元温泉」は昭和50年創業。□営5時30分~22時30分 □休第2・4木曜 ☎099(255)9357■建物の設計も手掛けた代表の小平田チエ子さん。■映画『六月燈の三姉妹』で話題を集めた「一之宮神社」の六月灯は7/9。18時~21時。☎099(254)0092クスノキの林が広がる境内には弥生時代の住居跡も。■宮司の坂上和泉さん。■住宅街の中に続く参道の両脇に、当日、所狭しと露店が並ぶ。立ち寄り湯六月灯の雰囲気を知るなら、一之宮神社や郡元温泉前などでもロケが行われた映画がおすすめ。監督は『半落ち』の佐々部清。映画『六月燈の三姉妹』(2014年)12345Ⓒパディハウスⓒ日進堂印房イメージ/ⓒ霧島九面太鼓保存会一之宮神社と荒田八幡宮の六月灯いちのみや

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る